振り返れば、中学受験までの道のりは子の成績も、親子のメンタルも、まるで乱気流に飲み込まれた飛行機のようにアップダウンの激しい日々でありました。
「今日はこんなに勉強できた!」
「今日はこんなに難しい問題も一人で解けるようになった!」
という日もあれば、
「いい加減勉強始めなさい!!」と怒号の飛び交う日もありました。
中学受験は保護者と二人三脚で歩んでいかなければならないのに、足並みの揃わない日々が続くと不安ばかりが募ります。
今回はそんな「勉強しない子」にどのように接すればいいのか、我が家の体験も交えてご紹介したいと思います。
なぜ勉強したがらないのか
中学受験のきっかけは各ご家庭で様々かと思いますが、それぞれの夢に向かって希望を抱き、受験勉強を始めたことはみなさん同じかと思います。
しかし、やはりまだ小学生の心。
我が子たちを見ていると、目の前に積まれた膨大な量のテキスト、迫ってくる模試の日程、学年ごとに増えてくる苦手分野、さらに受験しない子どもたちの楽しそうな様子を目の当たりにした時など、ストレスが積み重なった頃に勉強スイッチがOFFになるようです。
勉強面だけに限っていうと、得意と苦手がはっきりと分かれだし、特に苦手意識がある教科を後ろ回しにしようとします。
日々の漢字練習や計算問題でさえ苦手意識が足を引っ張り手をつけなくなったりもします。
ダメ出しばかりしていませんか?
そんな様子を目の前でされると、保護者も焦りだし、つい「勉強は?」「早くやりなさい!」「いい加減にしなさい!」「そんなんじゃあの学校落ちちゃうよ!」など、子どもの気持ちを急かし、叱るネガティブワードばかりを言ってしまいがちですが、叱り続けることによってその言葉の効果が薄れてしまい、保護者だけが疲弊する意味のない行為になってしまいます。
イライラした毎日を過ごすことが日常となってしまうと、子どもはもちろん家庭内の雰囲気も最悪になり、「ああ、もう中学受験なんて辞めちゃおうか」と考えることも多くなり、素晴らしい成功体験を得られるはずの中学受験が「悪」に変わってしまう可能性もあるのです。
実は保護者の問題でもある
そんな子どもたちの「勉強しない」態度について、これまでの保護者の対応に問題があったという捉え方もできなくはないですが、あまり保護者が勉強にかかわらないご家庭でも自分で学習を進められる子は一定数いるので、今までのしつけが問題ではないと言えると思います。
一番問題なのは「勉強をしない子どもが悪いのだ」と子どもの欠点ばかりに目を向けてしまうことです。
子どもは親の言葉よりも親の感情を受け取ることが多いような気がします。
私も子どもに対して「不安感」や「不信感」をもっているのでそれが表情に出たり、無意識に負の言葉を発してしまい、それを子どもが受け取り「勉強なんてやりたくない!」と反発する、負のループに陥ってしまうことがいまだに多くあります。
保護者の意識改革を今すぐ始める
勉強をしない子どもを見ていると、保護者の方は手取り足取りサポートをしたくなると思います。しかし、机に向かい、鉛筆を握らなければならないのは目の前にいる子どもです。
負の言葉を発してしまいそうな時は、なるべく子どもに任せて距離をとることを心がけるようにします。
「勉強は?」「早くしなさい」などの威圧的な言葉がけでなく、「今度のテスト何を頑張りたい?」といった子どもの目標を引き出す声かけを意識してみてはいかがでしょうか?
また、保護者の目も子どもの態度ばかりでなく、自分自身に向けることも重要です。
日々の小さな楽しみを見つけ、(私の場合、こっそりコンビニスイーツを食べる、や、子どもが寝た後にビールを飲みながら好きな動画を見る。などです(笑))少しでも心を充電することを心がけると、次第に子どもへの接し方も柔らかいものになってきます。
そして私がいつも思っていたことは、たとえ1日に計算問題1問、漢字練習1字しかできなかったとしても、決してゼロではなく今日も前進できた!ということです。
その頑張りを思いっきり褒め称えると、自然と翌日からまた頑張ることができました。
我が家でも継続中の「子どもへの接し方」ですが、少しでも悩んでいるご家庭の参考になれば幸いです。
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